【健康】母親が認知症かどうか迷っている人へ
さて、みなさんのなかには、物忘れなどで
「あ、もしかして、これって認知症のはじまり?!」
みたいな心配をしている人がいるかもしれない。
認知症は、原因が病気により生じるが、健忘は加齢により生じる。
また、自覚としては、認知症は自覚なしだが、健忘は自覚ありだ。
そして、最も両者が明確に異なるのがここ、記憶障害だ。
認知症では、経験自体を忘れるんだ。
70歳の母親が昼食をとった1時間後に、息子のあなたに
「ちょっとぉ、昼食はまだなの?おなかがすいてたまんないわよ。
あなた、私のこと虐待するつもりじゃあないでしょうねえ。」
と言ってきたとする。息子であるあなたは、
「何を言ってるんだよ、母さん。1時間前に食べたばかりじゃあないか。」
と答える。それに対して、母親は
「何を言ってるの。朝食を食べてから、まだ何にも食べてないわよ。
早く昼食の時間にしましょうよ。」
こんなふうに言ってきたら、あなたの母親は認知症かもしれない。
1時間前に昼食を食べたという経験自体を忘れているからだ。
これに対して健忘は、すぐに思い出せないのが特徴だ。
「お昼ごはん、何を食べたかなあ。朝食は何を食べたかなあ。」
といった具合だ。
このときにヒントを出して思い出すことがあるのが健忘。
反応があまり見られないのが認知症。
また、社会生活という面で、認知症は支障をきたすが、健忘では支障がない。
どうだろう、ここまでで自分の母親に認知症の傾向が当てはまる人は、
市町村の役所に相談してみたほうが良いのかもしれない。