ボクの家族 その1
ボクは両親と妹の4人家族で育った。
父親は自営業を営み、母親は専業主婦をしてきた。
ボクは長男。
妹は早く産まれすぎたため、未熟児だったのだが、
その際、脳にマヒが残り、障がい者となった。
妹のことで、少し詳しく説明すると、
妹は、目が見えない。
明暗が分かるぐらいは見えているらしいと母親は言っていた。
医者からそう聞いたらしい。
そして、話すことができない。
以前は「アー、アー」などの声を出すことはできていたが、
現在は、気管切開をしていて、ボクはもう何年も妹の声は聞いていない。
手足は反射的に動かすときがあるが、(震えるような動きなど)
自分で意識して自由に動かすことはできない。
そのため、トイレはもちろん、食事も自分で行うことができない。
食事に関しては、以前は、離乳食のように細かく砕いたものは飲み込むことができていたが、
胃瘻の手術をしてからは、チューブで直接、栄養液を胃に送り込んでいる。
母親が注射器のようなもので行っている。
ボクの妹は、そんな状態なので、完全に介護してもらう必要がある。
介護をしているのは、両親。
ボクはたまに手伝ったりするだけだ。
ボクは、普段は、仕事で、朝から晩まで家を空けているし。
そんな妹の介護が、近年になって、両親にとって大きな負担になってきているのが分かる。
つづく。