中学校教員を続けることって大変だよ
すべて私の個人的な意見なので、ご理解ください。
まず、部活動の指導。
大学を卒業して22歳や23歳という若い年齢で中学校教員になると、
90%くらいの確率で、活発な部活動の顧問にさせられます。
真面目な人は断れません。
私はバスケの経験があったので、男子バスケの顧問になりました。
バスケって審判が難しいので、経験者にやってもらいたい部活動の一つなんです。
で、顧問になると、前の顧問の先生が朝練をしていたら、
その流れで90%ぐらいの確率で自分も朝練を指導することになります。
これも真面目な人は朝練をなくすことなどできません。
やらないとって思っちゃいますね。
まあ、自分も経験者だし若いしで、やる気もありますし。
で、朝練のある日の起きる時間ですが、5時です。
だいたい1時間ぐらい身支度して、朝ごはん食べてとかして、
6時に家を出発する、と。
で、学校に着くのが7時前。
これ、教員の暗黙のルールなんですが、
自分の部活の生徒で、最も早い時間に体育館に来る生徒よりも早く、
顧問の先生は職員室に待機しておかねばなりません。
で、その生徒が体育館の鍵や部室の鍵などを受け取りに職員室に入ってきたら、
顧問がそれらを渡すのです。
50歳代ぐらいの先生になると、7時前に学校に来ていることは
ざらにあるんで、顧問がいなければその先生に鍵とかを
渡してもらうこともできなくはないですが、
その先生も自分のやりたいことがあるので、
そういうことをしてしまうと、
「生徒よりも早く学校に来ないといけないよ」
と言われてしまいます。
すでにこの時点で活発な部活の顧問をする真面目な先生は、
過労死に向かいますよね。
また書きますが、前日、生徒指導などで23時頃に帰宅することも
けっこうありますから。
そんな日は睡眠時間なんて5時間も取れればいいほうでしょ。
それでも最大値ですからね、確保できる睡眠時間の。
で、これのなにがブラックって、だれも悪くないってとこですよ。
早く来る生徒も悪くない。
7時半から朝練が始まるんだったら、7時前に来るでしょう。
1年生とかなら準備やらがあるし、自分もボール触りたいし、
シュート打ちたいし。
で、生徒よりも早く来ないといけないと言ってくる先生も悪くない。
顧問がいないときに、もし体育館で生徒が倒れたりしていると、
顧問の監督責任が問われ、顧問に責任がきますからね。
あえて、悪いとこをいうと、学校のこういったシステムでしょうね。
文部科学省や都道府県の教育委員会が、現状を変える気がなければ、
現場の先生は過労死に向かいます。
なんか、今は少しずつ動いているような話はありますが。
なんでも、外部指導者(地域のボランティア)に部活指導を任せるとかどうとか。
まあでも、責任問題もあるし、多少の負担軽減にしかならないでしょう。
とにかく、中学校教員の大変なことが分かるでしょうか。
いま書いたのは100%の大変さのうち、10%ぐらいです。
あと90%ぐらい大変なことがあります。
これから中学校の教員になる人は、こういったことがストレスにならない
ような人じゃないと勤まらないかもしれません。
真面目で、断りづらく、周りの目を気にしすぎてしまうような
優しい教員に向いているような人は、中学校の教員にならないほうが
いいかもしれません。
矛盾してますがね。
教員に向いている心の優しい人は、学校現場のストレスに耐えられないことが
多いのです。
ただ、学校現場のストレスに耐えることができる、もしくは、屁でもないと
感じるような人は、子どもたちにとって良くない人が案外少なくないので、
現在の学校教育は、子どもたちにとって良くない環境になっていくのでは、
と懸念しています。