杉本哲平の愛チャンネル

日常の思ったことをかいてます。

バスケットボールのゼロステップについて

最近バスケットボール(以降バスケ)の世界では、

 

「ゼロステップ」

 

といわれるステップが注目されている。

 

ゼロステップとは、一体どんなステップなのか。

 

今日はそこの話をしよう。

 

バスケのルールをあまり知らないという人のために、

 

かんたんにステップに関するルールを説明しておく。

 

バスケでは、ボールを保持した状態では、ツーステップまでしか踏んではいけない、

 

というルールがある。

 

ボール保持の状態でスリーステップすることを

 

「トラベリング」

 

という。

 

これはルール違反で、審判に相手ボールというコールをされる。

 

 

また、片方の手でボールを地面に落とし、

 

その跳ね返ってきたボールを再び片方の手(一度目の手と同一でなくてもよい)で、

 

地面に落とす、という連続動作のことを

 

「ドリブル」という。

 

ダムダムダム…とボールを片方の手で地面につくことを想像してもらいたい。

 

さて、そこでさきほどのゼロステップである。

 

世間では、次のように捉えていると思われる。

 

ドリブルをしているときに、

 

そのドリブルをやめてボールを持った瞬間または直後に

 

地面に触れている足(ステップ)はゼロとしましょう。

 

そのときのゼロとされるステップを、

 

「ゼロステップ」

 

とする。

 

このように思われているらしい。

 

(バスケをあまり知らない人にとっては、非常にイメージしにくい

 

と思われるが、関連動画などで補足してもらいたい。)

 

このステップを使う有名なプレイヤーがアメリカにいる。

 

アメリカのプロバスケリーグ、NBAに所属している

 

ハーデンといわれる選手だ。

 

ハーデンは、ゼロステップを用い、さらにそこから、

 

ユーロステップといわれるものや、

 

バックステップといわれる技術を用い、

 

かのNBAですばらしい成績を残しているプレイヤーだ。

 

彼はゼロステップからのユーロステップ、

 

ゼロステップからのバックステップなどを用い、

 

相手チームの選手を翻弄している。

 

しかしだ。

 

前述した彼の2種類のステップは映像でみると、

 

両方ともトラベリングというルール違反をしているのだ。

 

今回のブログの最初のかんたんなルール説明のところでも述べた

 

初歩的なルール、トラベリングという違反だ。

 

ひどいときは、フォーステップは踏んでいる。

 

しかし、NBAの審判はハーデンの2種類のステップを、

 

トラベリングの違反として扱わないのだ。

 

非常に奇妙なことである。

 

審判はトラベリングのコールをしなければいけないのに、だ。

  

では、なぜ審判はトラベリングとして扱わないのか。

 

これには、2つの推測があげられる。

 

1つは、ハーデンのスピードが速いために、ツーステップなのか、

 

スリーステップなのかが判別しにくいこと。

 

映像でみてもらえば分かると思う。

 

あのスピーディーな動きのなかでのツーステップなのか、

 

スリーステップなのかの判別は困難である。

 

2つめは、流れのなかでならスリーステップも認めるということだ。

 

”流れの中”というのがどういうことかというと、

 

明らかにスリーステップをしている選手がいるとしよう。

 

そしてその選手はノーマーク(誰にもマークされていない状態)で、

 

すでにイージーな(かんたんな)シュート体勢に入っている。

 

こういう場合、審判は、選手が初歩的な違反をしていても、

 

”コールせずにプレーを続行させる”のだ。

 

いわゆる”流す”のだ。

 

しかし、明らかなトラベリングである。

 

コールしなければいけないのだ。

 

コールをすれば、仮にそのシュートが入っても、

 

得点は認められず(ノーコール)、相手ボールになる。

 

するとNBAの観客はそのコールした審判にブーイングを起こすかもしれない。

 

「なぜ流れをこわすんだ」、「どうしてトラベリングを吹くのか」と。

 

しかし、ブーイングを起こされようが、トラベリングを吹くべきである。

 

そうすることで、ハーデンの成績はがた落ちになることだろう。

 

なぜなら、今までゼロステップを用いた技術によって得点できていた部分が

 

たくさんあるからだ。

 

ハーデンはスターティングメンバーから落とされるかもしれないし、

 

チームの成績もがた落ちになるかもしれない。

 

しかし、審判はゼロステップを認めてはいけないのだ。

 

もちろん、ミスジャッジをして”試合の流れ”をこわすのことは、

 

あってはならないことだ。

 

しかし、正しいジャッジをして”試合の流れ”がこわれたのなら、

 

それまでなのだ。

 

そんなことをしていると、選手は上達しないし、

 

審判員の世界からみても、納得いかないのだ。

 

「では、どんな場合にコールするのか、コールせずに流すのか」

 

いわゆるグレーゾーンである。

 

そういうあいまいな状態のまま放置していると

 

よくないと思うのだが、みなさんはいかがだろうか。

 

「流れのなかだから」といったようなことで、

 

ずるずると新たな形(違反が違反として認められないこと)が

 

でてきている気がしてならない。

 

この考えには、賛否両論があるだろう。

 

しかし、わたしは、強く思う。

 

不正なゼロステップは今すぐにコールしてもいたい。

 

正当なステップをして努力をしている選手のためにも。